オフィーリアの福音について
この作品はシェイクスピアの『ハムレット』劇中のヒロイン「オフィーリア」について、作中のオフィーリアは何を顕していたのか?ということ自分なりに解釈した作品になります。
原文、翻訳(部分的に含め五種類)、研究論文など幾つか調べていくうちに、オフィーリアという存在は、動きのある狂気(のように見せかけているけれど本当は正気)のハムレットと対になって物語を形どるもう一つの静の狂気、
けれどもイギリスの風習や当時の様々なことを踏まえると、私達日本人が表面上感じる印象とは全く異なるのではないか?と感じました。
一番印象が変わった部分は、最後、ハムレットが船旅をしている時、オ狂気のフィーリアが花を摘み川に溺れて死ぬシーンです。
そもそもオフィーリアの名前の由来はギリシア語Ophelia、“help”に因んでいるそうです。
イギリスには「水難事故(船など)で命を落とした人の魂は愛するもののところに行って自分の死を伝える」という内容の伝承があるそうです。
丁度、ハムレットはこの航海で船を降る先で命を狙われることをなぜか知り、回避します。
もしかしたら愛するハムレットの危機を第6感で感じたオフィーリアが自ら水中に身を投げて、ハムレットの元に伝えに行ったのかも知れない。
オフィーリアは、狂気の中でもハムレットに陰謀を企んだ王妃を責めるような花言葉の花を贈るなど、実はそこそこ正気だったのではないか?とも思いました。
愛するものの元に愛するものを手助けしにいく存在、そして、劇中最後までハムレットの味方だった存在、私はオフィーリアはそんな風に感じました。
ハムレットは一見すると『シェイクスピアの三大悲劇』少し背景を知ると『実は大衆演劇で俗語がかなり入っている』けれども突き詰め調べていくと『様々な人が様々に受け止める要素が含まれている』という作品だなと思いました。
作品の土台には『縄文文字』『ヲシテ文字』と呼ばれている象形文字で祝詞を描いています。
かえし のとうた (返し祝詞)
という祝詞です。